申込・契約 編
契約書はココを見て!
契約書はココを見て!
契約書には、家賃や管理費などの金額や支払い方法から生活上の約束事など幅広く書かれてある。しっかり読んですべての内容を理解しておきたいところだが、中でも特に注意して読んでおきたい点を4つあげてみる。解約や退室に関わることが多いが、これから長い学生生活を送ることになる住まい、最初が肝心。すっきり理解した上で入居を迎えたい。
新築アパート・マンションは人気が高いために貸し手側に有利な契約がなされることもあるためしっかり確認しておきたい。
更新料
契約期間満了後、引き続き住み続けたい場合、いくら費用がかかるのか。
首都圏の一般アパート・マンションの場合、「更新料(新家賃の)1ヶ月分」「火災保険料」「更新手続き費用」のが相場。物件により更新料を新家賃の2ヶ月分以上と設定しているところもある。
更新料は「西高東低」で東京東部から東の地域は更新料1.5ヶ月分のところが多く、うち0.5ヶ月分が不動産会社への手数料となる。
原状回復・敷金(保証金)の精算方法
退室時のリフォーム費用の負担方法については、トラブルになるケースが最も多いためしっかり理解しておく。裁判例や国土交通省のガイドラインによれば、壁紙やカーペット・設備の経年変化(劣化)や普通に生活していて発生した汚れや破れの修繕費用は借主が負担する必要はない。故意(わざと)や過失(うっかり)、通常の使用方法を越えて部屋を使用したために修理が必要になった部分のみ退去時に原状回復(元にもどす)費用を負担すればいい。費用は契約時より預けていた敷金を戻される際に差し引かれることが多い。
部屋を普通に使っている限りは敷金の大部分が返還されるべきだが、特約(特別な約束)により入居者の負担が多くなっていたり、敷金の一部をはじめからリフォーム費用とし、返金しなかったり、残金のみを返すなどの内容が盛り込まれていることもある。特約はすべてが無効ではないが、東京都や一部の自治体では不動産会社に対して特約の内容を契約前に書面で十分説明させる義務を課している。説明がなされていない場合、特約はなかったことになる。
解約予告時期
物件により契約期間途中での解約ができなかったり、解約届は6ヶ月前に提出しなければいけなかったり様々(解約後6か月分の家賃を支払う必要あり)。首都圏のアパート・マンションを借りる場合、一般的には1ヶ月前に解約予告をだせばOKの物件が多いが契約書内容を確認したい。特に学生マンションなどの学生向け物件の場合、解約予告期間が長く設定されている。
退室月の日割家賃
月の途中から契約する場合、入居月の日割家賃及び管理費が発生する。実際に住み始めるのだから当然なのだが、退室月の日割り分については少し様子が異なる。1ヶ月前に解約届を出せば、1ヶ月後の当日までの家賃を支払えばよい契約が多いが、退室月について日割りを行わない特約が契約書に記載されていることがある。
【参考】
賃貸住宅標準契約書 http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/keiyaku/kei01.html
賃貸借契約をめぐる紛争を防止し、借主の居住の安定および貸主の経営の合理化を図ることを目的として、国土交通省が、住宅宅地審議会答申を受けて作成したモデル契約書。但し使用は法令等で義務付けられてはいないため参考としてほしい。