設備・サービス編
インターネットに接続する
お部屋のインターネット環境
建物内のLAN配線を利用したLAN方式
建物内に、インターネット専用線(LANケーブル)を敷設し、その専用線を通じて入居者にインターネット環境を提供する方式。電話線を使ったADSL・VDSLと比べて高速で通信も安定しており料金も安い。NTTの基地局から建物まではインターネット専用線や光ファイバー(NTT・TEPCO・KDDIなど)引き込む。
建物まで引き込まれた光ファイバーを入居者全員で共有・シェアするため、全戸でインターネットを使用している時間帯や動画を見ている人が多い場合は通信速度が落ちるが、自分でADSLや光ファイバーを引き込むのに比べ手続きが楽で料金も格安。但し、将来は、無線や電力線を通したインターネット方式も実現も近く、工事費用が必要なLANケーブルの敷設に消極的なオーナー・管理会社も多いためLAN方式を取る建物は少ない。
電話線を利用したVDSL方式
NTTの基地局から建物までインターネット専用線や光ファイバー(NTT・TEPCO・KDDIなど)を引き込み、棟内に敷設されている電話線を通じて入居者にインターネット環境を提供する集合住宅向けのADSLをVDSLと呼ぶ。建物まで引き込まれた光ファイバーを入居者全員で共有するため、全戸で動画を視聴しているときなどは速度が落ちる時間帯もあるが通常は高速のネット環境を享受できる。自分でADSLや光ファイバーを引き込むのに比べ手続き面でも楽で料金も安い。ただし小規模の建物の場合、VDSL方式をとれないこともあり、すべての建物に導入されているわけではない。
CATV(ケーブルテレビ)インターネットを利用
地元でCATVを見ていて、オプションとしてインターネットに加入している人も多いだろう。首都圏でも各自治体に必ず1社CATV会社が存在し、テレビ・インターネット・電話などのサービスを提供している。CATVインターネットは、建物棟内のテレビ配線(同軸ケーブル)を通して、各部屋のテレビ用コンセントよりインターネットに接続する。建物にCATVがあるならインターネットサービスのみ申し込むことも可能だ。
但しインターネットサービスのみを申し込む場合、工事費・使用料金ともにLANやVDSL方式に比べて割高。テレビ加入とのセット割引により料金が下がることがある。各CATVの会社によりサービス・料金が異なるため利用したい場合は不動産会社または自治体に問い合わせること。まずは住みたい建物にCATV配線があるかどうか、またCATV各社の接続料金・サービス内容を確認してみよう。
自分でADSLや光ファイバーを申し込む
募集条件において、上の三つのインターネット接続ができる建物を「インターネット接続可」「インターネットマンション」と表示されているところが多い。ただ導入されていない建物でも安心してほしい。自分で電話回線を借りたり、購入してのADSLインターネット、料金は高くなるが光ファイバーインターネットを申し込むことは可能だ。
ただ、導入の際、建物の共用部分にキズつけたり、建物外壁や共用廊下にケーブルを通す必要が出てくる場合は、オーナーの承諾が必要。承諾を得ずに勝手に引き込みを行った場合、撤去を言い渡されることもあるため気をつけること。また退去時の原状回復が問題となるため必ず承諾を得ておくこと。
電話線を引き込む際の注意
携帯電話に押されて固定電話を引く人は少なくなってきた。特に学生の一人暮らしの場合、携帯電話の家族割引を使ったり、メールで用を済ます人も多いため固定電話はなくても問題ないだろう。アパート・マンションには、固定電話を引く人のために電話線を各部屋まで通してある。電話配線がない場合、屋内工事費が1万円程度必要となる。
コンセント位置・数について
一人暮らしでは、パソコンやモデム、プリンターなどOA機器利用にために、電源が多く必要。パソコンはバッテリーや無線で使用できるが電源はそうは行かない。そのため室内にコンセントが多ければ、蛸足配線やコードが邪魔にならなくて済む。居室の端3ヶ所あれば理想的。コンセントは感電防止のためにアース付であれば尚よいが、洗濯機置場や冷蔵庫用のコンセント以外に室内に設置してあるところはあまりない。感電が心配なら管理会社・電気屋さんに相談してみよう。また部屋の室内の電流は通常30A。通常に生活する場合には何も問題がないが、暖房に電気を使う冬場やサーバー運用などハードにITを使う場合は、電流変更が必要となる。ブレーカー盤に最大アンペア数が記載されている。
地上波デジタル放送について
2011年よりテレビの受信形式が現在のアナログ放送からデジタル放送に切り替わる。今まで使っていたテレビの大半は買い替えまたは専用チューナーを取り付けないと視聴ができなくなりるため、テレビ購入時は、デジタル放送対応タイプを購入した方がよい。ただ、現在はテレビ・専用チューナーともに通常のテレビと比べて高額。近年新築されるマンションには、各個室用地上波デジタルチューナーがすでに設置してあるところもあるようだ。